2019.11.19
便秘のおはなし その4
便秘のおはなし その4
忙しいあなたも便秘予備軍ですよ。
何かと気ぜわしい世の中ですね。
昔に比べると、働き方にも余裕がなくなってきた印象を
持つのは私だけでしょうか?
お忙しい方の生活習慣は、次のような要因で便秘になりやすい
とされています。
分刻みのスケジュールで動いていると、
ついつい食事をするのを後回しにして
しまいがちです。
食事をとらないと便の量が少なくなります。
ブレイクタイムでお茶やコーヒーなどの水分もとらないと、
さらに便は硬くなってしまいます。
また、トイレに行きたくても我慢して
しまうことも多く、便を硬くして
出しにくくしてしまいます。
さらには、便意を感じにくく
なってしまい悪循環に陥ります。
大きなストレスも交感神経の過剰な
興奮を起こします。そうすると、
腸管が緊張しすぎて便をうまく
送られなくなり、コロコロ便の
便秘になります。
便秘のおはなし その5に続く
【過去の便秘の記事はこちら】
2019.11.07
便秘のおはなし その3
高齢者の便秘
高齢者の方も以下の要因で便秘になりやすい
とされています。
●筋力の低下
老化により筋肉が衰えると、腹筋力で
腹圧をかけて、便を送り出す力が弱まります。
若い方と比べると運動量も少ないことや、
介護を受けるような状態になると、ますます
運動不足になり筋肉の衰えが加速します。
●自律神経のバランス
自律神経には、交感神経と副交感神経とがあり、
これらは、たとえるとアクセルとブレーキの
ようなもので、一般的には緊張をすると
交感神経のはたらきが優勢になり、
リラックスすると副交感神経のはたらきが
優勢になります。
血管においては緊張状態で
交感神経が優勢になると、血管が収縮して
血圧が上昇します。
一方、腸管では交感神経がはたらくと
その動きは緩やかになりますが、
リラックスして副交感神経がはたらくと
活発に動くようになります。
副交感神経のはたらきは、年齢が上がるにつれて
低下することが明らかになってきています。
●食事、飲水量の低下
年齢とともに食事量も少なくなります。
喉の渇きも感じにくくなり、水分の摂取量も
少なくなる傾向になります。
便秘のお話 その4に続く
【過去の便秘の記事はこちら】
2019.10.30
便秘のおはなし その2
女性は便秘になりやすい?
みなさんも普段の生活で女性の方が便秘を訴える
ことが多いことはご経験があると思います。
女性は以下の要因で腸管内に便がとどまりやすく、
その間に便から水分が過剰に吸収されてしまい、
便が硬くなることで便秘になりやすいと
考えられています。
●女性ホルモン
実は女性ホルモンである黄体ホルモンは、
大腸の動きを緩やかにすることがわかっています。
このため、黄体ホルモンの分泌量が多くなる月経前や
妊娠初期には特に便秘になりやすい傾向にあります。
●食事量が少ない
食事量も男性と比べると少ないですし、
極端なダイエットは、便の原料である食事繊維や
水分摂取の不足につながります。
●筋力が弱い
腹筋力も男性に比べると弱いために、腹圧を
かけて便を送り出す力が弱く、便が腸管内に
とどまりやすくなります。
●心理的な要因
家事や育児に追われ、多忙であることから
なかなかトイレに行けない、羞恥心から
人前でのトイレを我慢すること、なども
便が腸管内でとどまりやすくなります。
便秘のおはなし その3に続く
2019.10.22
便秘のおはなし その1
私って便秘かしら?
便は健康のバロメーターとも言われていますが、
便秘でお悩みの方が多いのも実際のところです。
ところが、便秘の治療では、糖尿病や高血圧などの疾患と比べると、
下剤の処方を受けるだけ、という型どおりの治療が
なされていることが多いようです。
便秘が原因でイライラしたり、うつや
不安など心理的に不安定な状態になり、
日常生活に支障を来される場合もあります。
そこで、今後便秘症について触れてみたいと思います。
数回に分けてお話ししますので、どうぞよろしくお願いいたします。
まず、普通のお通じとは、どのようなものを指すのでしょうか?
個人差もありますが、一般的には、
1日3回から3日に1回程度が普通のお通じとされています。
1週間に便の回数が3回未満の方は便秘といえます。
さらに、
①便が硬い
②コロコロの便が出る
③いきまないとなかなか出ない
④便が残っている感じがある
⑤指でかき出したり、ウォシュレットで刺激して出している、
などの状態のうち
いずれか2つ以上にあてはまる方も便秘といえます。
便秘のおはなし その2に続く https://www.mima-naika.com/blog/1339/